ノルディック・ウォーキング

 

 

ノルディック・ウォーキングは 

全身運動です。

簡単で誰にでもできる、短時間のスポーツです。




ノルディック・ウォーキング

フィンランド生まれのフィットネス・スポーツです。フィンランド語でサーバ・カベヴュー(Sauvakavely)、直訳するとストックウォーキング、英訳するとポールウォーキングは、言葉のとおりストックを使って歩く運動のことを言います。近年北欧ノルディック諸国では、クロスカントリースキーのスキーストックを使って野山を歩く、ストックウォーキングが盛んになっています。最近は日本でも、平地で行うストックを使ったウォーキングが、低負荷で最適な有酸素運動として、注目されてきました。

 

1・<ウォーキングの効果>

ウォーキングが健康づくりや疾病予防に利用されるようになったのは、誰にでも簡単にできる運動であることが最大の理由だと思われます。高齢者にも運動リスクが低く、歩き方によっては身体の体力への効果も大きいからです。したがって、元気良く腕を振って、少し歩幅を広く、はや足で歩くことが推奨されています。

ウォーキングには、健康増進や疾病予防に対して、どのよう効果が期待できるでしょうか。

1、心肺循環器機能の促進

2、筋骨運動器機能向上

3、体脂肪減少、血中脂質低下

4、脳の活性化、ストレス解消

5、メタボリックシンドロームの予防・改善

6、自律神経の安定、内臓機能改善

など、様々な効果が期待できます

 

 

2・<ウォーキングの効果的な運動メニュー>

1、速度

  客観的な指標となるのは心拍数ですが、一般的には少し汗をかく程度の、はや足で歩くのがちょうど良いくらいの速さになると思います。

2、時間

  速歩であれば30分間程度が適切な時間です。15分間ずつ2回に分けたり、10分間ずつ3回に分けても構いません。しかし、まとめた時間でウォーキングをしたほうが効果的であることは師っておいてください。

3、頻度

  1週間に3回以上できれば理想的です。もちろん、1週間に1回でも十分健康に良い効果があります。生活習慣の中にウォーキングを取り入れてみてください。

 

3・<ノルディック・ウォーキングの効果>

1、ストックを使ったウォーキングをすると

  ウォーキングには、腕の筋肉も積極的に使用するため、全身運動に近いウォーキングをすることができます。また、ストックの作用で前への推進力が加わり、歩幅が大きくなります。これにより足腰に適度な負荷となり、筋肉や骨を安全に鍛えることができます。したがって高齢者にとっても、転倒防止や骨粗しょう症の予防・改善などに大きな効果が期待できます。

2、消費エネルギーの増加

  ノルディック・ウォーキングでは、腕の筋肉も積極的に使用するので、普通の歩行に比べて心拍数や酸素摂取量はおよそ10%から20%高くなります。このことは、心臓や肺などの呼吸循環系機能を高めます。さらに体脂肪や血中脂質を減らすのに非常に有効な有酸素運動となります。したがって、メタボリックシンドロームなどの予防・改善にも効果が高いと思われます。

3、リハビリにも適したウォーキング

  両手にストックを持っていることから支持点が増えて、ウォーキングの安定感が増します。加えて、速度を上げなくても普通のウォーキングより消費エネルギーを増加することができます。つまり、ゆっくりしたウォーキングでも適度な運動になり、高齢者や怪我のあとのリハビリテーションにも有効な運動形態となります。

このように、ノルディック・ウォーキングは、一般的なウォーキングの効果をさらに高める要素を持っているばかりか、高齢者のスロースポーツに適し、リハビリにも活用できる運動なのです。

4・<「体力回復空間」のノルディック・ウォーキングとは?>

二本のストックを使ったノルディックウォ−キングは、杖を利用して自然を楽しむハイキングではなく、ノルディックスキーの練習として山を歩いたり走ったりするものでした。

もともと、雪の上を走る競技においてスキー板と雪面で足元が滑り、うまく走ることができないので、その補助具としてストックが使用されました。

つまりストックは、歩行や走行の移動動作において、履物や路面の外的環境が原因理由で使用されました。

現在「体力回復空間」ではストックを使った健康のためのノルディックウォーキングを推奨しています。

ストックを使用したノルディックウォーキングをすることで、環境や履物による外的要因とさらに身体による内的要因(運動不足や体力の低下、足腰の運動器障害、心臓や内科的な疾患など)が原因で、走ることやハイスピードのウォーキングなどの健康に効果的な運動ができない場合においても、

一般歩行(移動動作)から、次第に足先で蹴りだす効果的な歩行運動(スポーツとしてのウォーキング)が可能になります。

杖は歩行動作において、体重負荷を分散させるための免荷補助具です。

したがって杖を体の重心である足よりも前に突きます。

ノルディックウォーキングではストックを移動動作の推進力補助のために使用します。

したがってストックを足よりも後方に突いて体を前に押し出します。

これにより副交感神経が優位なリラックスした一般歩行よりも、交感神経を刺激するスポーツ動作となります。

つまり、ただ歩くより健康に効果的な運動が可能になります。

もちろん、走ることができる方は、ジョギング・ランニング、さらに全力疾走ができればさらに健康には効果的です。

 

元気で調子のよい毎日のために、是非ノルディック・ウォーキング教室をご利用ください。



6
・<ノルディック・ウォーキングでの、ストックの使い方>

(ストックの調節)

1、基本は肘が90度になるようにストックを握ってください。

 

(ストックのつき方)

*リハビリのときや、膝などに痛みのある場合は、二本で使用する杖のように、足より前にストックを着いてもかまいません。

2、ストックを着く位置の基本は、歩幅の中央から練習します。

なれて早く歩けるようになったら、足元に突きます。

3、平地では、徐々に早く歩けるようになったらストックを足元より後方に突きます。

 

(腕の振り方)

4、はじめはストックを意識しないで、自然な腕の振りで、歩く練習をします。

5、自然体で腕が振れるようになったら、ストックを軽く握ってみます。

6、慣れてきたら腕をしっかりと後方に押し出します。

 

7,歩き方の基本は“美しい人歩行”です。(“美しい人歩行”は小冊子を参考にしてください。)

背すじを伸ばして、腕を振って、踵をついて。